ニューヨーク特派員便り

2011年7月21日(木) 「アトランティス着陸」

 現地21日午前5時57分、最後のスペースシャトル「アトランティス」が無事、地球に帰還しました。着陸は夜明け前。メディアは前日の夜から場所取りなどのため、スタンバイします。着陸場所も打ち上げと同じ、フロリダ州のケネディ宇宙センター。私たちも前日の午後11時過ぎからスタンバイを始めました。
 
 エンジンの付いていないシャトルは飛行機とは違ってグライダーのように着陸するため、長い滑走路が必要とされます。打ち上げと同様、滑走路わきには着陸までのカウントダウンを知らせる時計が設置されていました。
 
 すでにシャトルの着陸を取材した記者から、「着陸の数分前に爆発音がするのでそれが着陸への合図だ」と聞いていました。この大きな爆発音とは、音速の壁を超えるときに発生する衝撃波で「ソニックブーム」と呼ばれるものです。ドキドキしながらカウントダウン時計を見つめていたら、着陸予定時刻の5分前くらいでしょうか、確かに大きな爆発音が上空で鳴り響きました。いよいよだ、と緊張しながら、アトランティスが姿を現すと思われる空を見つめますが、2分前になっても何も見当たりません。「本当に着陸するのか」「こっちの方向でいいのか」とますます不安になりますが、夜明け前の真っ暗な空をただ注視するしかできません。1分前を切り、着陸まであと数十秒という時になって、やっと光を見つけました。無事、着陸の瞬間をリポート。滑走路脇での待ち時間は6時間以上に及びましたが、機体が姿を現し、着陸して滑走路を通るのは数秒・・・とまさに「あっという間」でした。しかも、飛行機と違ってとても静かな着陸でした。
 
 着陸後、最後の任務を終えたアトランティスが格納庫におさめられるまでの「花道」が用意され、牽引されるアトランティスを間近で見ることができました。よく見ると、その機体の所々に傷跡がみられました。33回にわたる宇宙と地球との往復でできた傷跡なのでしょう。
 
 1981年の初飛行以来、135回の飛行を行い、私たちにとって宇宙を身近なものにしてくれたシャトル。この日、30年の歴史に幕を下ろしました。

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