2010.5.13(木)  S t o r y : 41

あくる日、登校してすぐに、ユイは加奈子と二人で
夏川准汰のクラスへと足をむけた。

そして、廊下で准汰が来るのを待った。
こんなふうに女子が二人で男子を待ちかまえていると、
周りの視線は、
   (いったい誰に告るんだろ)
           と興味津々で見てきたりする。

だからユイは、加奈子と立ち話をしているふうをよそおい、
准汰が現れたらお礼をいうつもりだ。

准汰の顔は、中学のクラブ活動紹介の写真で、
一応は確認しておいた。
 テンションのあがっている加奈子のほうは、
准汰が上がってくるはずの階段に
目をやり、ほかの男子がやってきても、

「あっ……ちがうか」とか、

あけすけな声を出したりして、
だれかを待ち受けているのがバレバレになりそうだ。

ユイは口もとに指をあて、
   「しーっ」と加奈子をたしなめている。

授業開始まで3分になったころ、
男子の一団が騒々しく階段を駆け上がってきた。

朝練を終えたサッカー部、バスケット部の男子たちだ。
こんな出会いかたを予期していなかったユイは、
        あわてかげんに目をうろつかせている。
 
いっぽう加奈子は、きゃーっと悲鳴じみた声をあげた。

軽い走りでこちらに向かってくる夏川准汰に目がとまった。

 准汰が自分に目をとめたとき、ユイは一歩ふみだし、

「きのうはありがとうございました」
                 といった。

 准汰は、
     「もう大丈夫?」

              と笑みをむけた。

ユイがハイと答えると、准汰はうなずきかえして
                    教室に消えた。

あわただしい一瞬だったけど、
 ユイは感謝の気持ちを
       しっかり受け止めてもらえたような気がしていた。

              つづく・・・・ (5月20日 更新予定)

                
原作  M・B
     S・K
     R・S

協力 比治山大学現代文化学部 

監修 吉本直志郎

 
(やまぎし ゆい) 16歳(高1)

広島市内の県立出澪(でみお)高校に通う女の子、クラブは軽音楽部。


(なつかわ じゅんた) 16歳(高1)

広島市内の中学校で山岸ユイと同じクラスだったが、サッカーに専念するためユイとは違う学校に進学。

2011 夏編
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35周年 秋編
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35周年 恋夜空編
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開局35周年記念スペシャル
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NATSUGOYA編
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♪「がんばるけん~」
 作詞:石井杏奈 & tetsuhiko
 作曲:tetsuhiko
 石井杏奈(いしいあんな)
 スターダスト音楽出版所属
 アクターズスクール広島9期生
 Birthday : 1994.02.12