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2010.8.26(木) S t o r y : 56
花火大会の当日、ユイは朝から大忙しだった。 「ほんとにあんたって子は。どうして、もっと早くから言わないの」 洗濯物を取り込んだ母親が、苦笑まじりに叱っている。 「だってぇ、めったに着ることないし」 「どこにしまったのかしらねぇ」 せっぱ詰まっているユイをそっちのけに、 「ここにもない。もーう、どこだろう」 こんなことなら昨日のうちに探しておけばよかったと、ユイは後悔した。 それは、薄いピンクの生地に赤い金魚がプリントしてある浴衣だ。 「ん?」 洋服タンスの奥に箱があるのを見つけた。 いろんな服の陰になっていて、はじめに探したときは 「おねがい。この箱の中に金魚ちゃんが、いますように」 うーん、やっぱりこの浴衣でなきゃ。 准汰との約束の時間は17時なので、これで (花火大会まではまだ時間があるのに、どうしたんだろ) 『あ、俺だけど、今いい?』 「うん。どうしたの?」 准汰の声の調子が、ちょっと変だ。 つづく・・・・(9月2日 更新予定) 協力 比治山大学現代文化学部 監修 吉本直志郎 |
![]() (やまぎし ゆい) 16歳(高1)
広島市内の県立出澪(でみお)高校に通う女の子、クラブは軽音楽部。 ![]() (なつかわ じゅんた) 16歳(高1)
広島市内の中学校で山岸ユイと同じクラスだったが、サッカーに専念するためユイとは違う学校に進学。 ♪「がんばるけん~」
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